TECHNIQUE
技術情報
ハルセル試験について Q&A
こちらのページは、当社に寄せられたハルセル試験への質問に対しての回答集です。
ハルセル試験の基本的な概要については、以下のページをご覧ください。
陽極(アノード)について
Q. ハルセル試験用の陽極板にはどのようなものがありますか?
A.お取り扱いのある材質は下記の製品ページをご参照ください。
当社では様々なめっきに対応できるよう、多くの種類の極板を扱っております。標準品にない材質も特注で承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。
Q. ハルセル用のアノードバックはありますか?
A.以前は販売しておりましたが、現在は廃番製品となっております。
ハルセルの場合、アノードバックはろ紙にて代用できますので以下の方法をご参考ください。


陰極(カソード)について
Q. ハルセル試験用の陰極板にはどのようなものがありますか?
A.お取り扱いのある材質は下記の製品ページをご参照ください。
当社では良く使われる銅や黄銅陰極板の他にも様々なめっきに対応できるよう、多くの種類の陽極板・陰極板を扱っております。標準品にない材質も特注で承っておりますので、お気軽にお問い合わせください
B-60 ハルセル® 陰極板各種
Q. クロムめっきでのハルセル試験に鉄板を使用してよいですか?
A.特に問題はありません。装飾クロムめっきでは黄銅板とニッケルめっき板を推奨しています。 硬質クロムめっきでは鉄板を使われる場合がありますが、その時は高い電流密度で使用されていることが多いため 、電流密度にあわせ全電流を10A~30Aとした方が良いと思われます。また、実験の際はめっき液の温度上昇が激しいので注意してください。
Q. ニッケルめっきしたハルセル板はありますか?
A.ニッケルめっき皮膜はすぐに表面が不活性になってしまうので、めっき後時間が経つと正しい評価ができません。 そのため、当社ではニッケルめっきされたハルセル板の用意がありません。お手数ですが試験前に 黄銅か銅板にニッケルめっきをしてご使用いただければと思います。
Q. ベリリウム銅のハルセル陰極板の作製は可能ですか?
A.作製は可能です。しかし、この場合は特注品となりますので詳細は当社までお問い合わせください。
撹拌について
Q. ハルセルに撹拌は必要ですか?
A.金属不純物の有無を確認したい場合や無撹拌では適切な皮膜が得られないめっき液の場合に有効です。金属不純物の皮膜は無撹拌でめっきすると見にくいものの、撹拌することで液界面などの低電流密度部分に現れやすくなります。
Q. 撹拌方法はどんなものがありますか?
A.エアー撹拌が一般的ですが「ハルセルカソードロッカー」を使い、機械的に撹拌する方法もあります。金・錫・半田などのめっきでは空気撹拌することで金属化合物の沈殿やめっき液が酸化するなど悪い影響を及ぼすため、機械撹拌が推奨されます。
Q. ハルセル水槽は直接スターラーを使用できますか?
A.直接使用すると撹拌の渦の影響が出てしまいます。その影響を少なくするために開発されたスマートハルセルまたはハルセル用カソードロッカーをご使用ください。
ハルセルの選び方について
Q. ストライクニッケルめっきのハルセル試験をしたい場合はどの槽が良いですか?
A.ストライクニッケルめっきの場合は標準タイプでも可能ですが、浴の特性としてつきまわりがポイントになりますのでハルセルロングタイプの使用をお薦めします。
めっき液別の装置の構成については下記の技術資料でも解説しておりますのでご参照ください。
ハルセルの選び方
ハルセル試験方法について
Q. ハルセル試験に関係する規格を教えてください。
A.ドイツ規格(DIN50957)があります。長らく左記の番号でしたが、2019年6月の規格改定でハルセルロングタイプが追加されたことにより枝番がつきました。詳しくはDIN規格をご確認ください。
DIN50957-1 従来のハルセル(標準タイプ) 他
DIN50957-2 ハルセルロングタイプ 他
Q. 現場で行うめっき条件に近い状態を調べるにはどうしたらよいですか?
A.例えばニッケルめっき(ワット浴)の場合、総電流3~5A 程度でエア撹拌を行いながらめっきをすることで、広範囲の電流密度におけるめっき皮膜を観察できます。最適な電流値を見いだす参考として利用することができます。
Q. クロムめっきでハルセル陰極板に黄銅を使用すると塩化物混入がわかるとはどういうことですか?
A.液中に塩化物があると黄銅板の裏面がエッチングされます。また含有量の多いものでは表面(低電流部)までエッチングが起こることがあります。
※「ハルセル」は山本鍍金試験器の商標登録商品です。
商標登録第1294468号(10類・理化器関係)/商標登録第1278949号(11類・電気器関係)
本文中では(R)マークは省略させていただきました。